「64(ロクヨン)」上/下巻読了!
#86(ハチロク)では・・・ない・・・(笑&汗)
この作品は、車の話ではなく(汗)、D県警を舞台として、そこで発生するさまざまな問題を通して警察官の心の動きを描いたものです。クライマックスに向かい、グイグイと物語に引き込んで行く力強さがあります。個人的な好き嫌いは別として、このジャンルが好きな方にはお薦めの一冊だと思います。
で、数年前に読んだ「ルパンの消息」以来の横山秀夫なんですが・・・うーん・・・個人的にはストーリーの展開とか組み立てではなく、行間をすべて埋めてしまうようなタッチとの相性が良くないですね。主人公の心の動きのひとつひとつを細かく描写している割りに、幾つかの話題が解決しない(結果をみない)まま(終)になっているので、少なからずモヤモヤ感が残っています。実は「ルパン・・」を読んだ時にも同じ感想を持ったので、二作目に手を出さなかったのですが・・・やはり同じですね。また、作品のテーマにノンフィクション的な要素も多く、妙に現実くさい分、スケールが大きくないってのも、ちょっと残念な部分です。同じ新聞記者出身の山崎豊子とはちょっと違ったタイプですね。
自宅の本棚に並んでいるのは、そろそろ三回目となる読み終えた本ばかりなので、久しぶりに本屋で新しい作品や作家を物色してこようかしら。。。ね(笑)